目が覚めてから手術で切った背中の一部分に焼けるような痛さを感じます。
結論から言うと無事に手術が終了した模様です。
腰椎椎間板ヘルニア手術の本番
いつもパジャマで闘病生活を送っていましたが、手術日当日はノースリーブのワンピースのような形状の術着に着替えて手術室に向かうのを待ちます。
両肩と体の右側部分がボタンがついていて、簡単に裸にできるような作りになっています。
前回も紹介しましたが、エコノミークラス症候群と呼ばれる血栓(凝固した血のかたまり)が生じ、静脈での狭窄・閉塞・炎症が生ずる疾患の予防のために足に白いストッキングを履きます。
腰椎椎間板ヘルニア手術開始
13時30分ごろ、いよいよ手術室に移動しました。
病室でストレッチャーに乗って頭にキャップをかぶって手術室に入ります。
手術室は二重扉になっていて厳重に管理されている感じがします。
手術室に入ると、手術台の横にあるストレッチャー乗り換えました。
通常の手術は手術台に寝るのですが、、腰の手術はうつ伏せで行うため、ストレッチャーの上で麻酔をかけて、患者の意識がなくなってから、手術台の上にごろんと転がして、うつ伏せにするそうです。
目覚めたときは再びストレッチャーの上に仰向けに寝かされているため、私(患者)はうつ伏せになっていたとはわかりません。
指示通りストレッチャーに寝るとすぐに、血圧計やら酸素濃度系やらをつけられてあっというまに体中配線だらけになります。
口に酸素マスクをつけて術着の下に履いていたジャージーとパンツを脱ぐました。
酸素マスクを付けた看護師の脇にいた医師が、「麻酔医の○○です。よろしくお願いします」と挨拶。
そして、「麻酔を入れていきます。」との声がかかり、数秒後に意識をなくした。
腰椎椎間板ヘルニアの手術終了
「……ん、……さん(私のこと)、目を開けてください」
という呼びかけが聞こえてきます。
目を開けるのと同時にまたすぐに気を失ったが、どうやら私が目を開けたのを確認してすぐに、呼吸を確保する管を抜いたようです。
歯に金属が「カチャ」っと当たったのをなんとなく覚えています。
意識が少しずつはっきりしてくると、のどに軽い痛みを感じた。
気道確保のための管のせいか、別に原因があるのかはわかりません。
最初に感じたことは背中の切った部分が痛くて、足や腰のしびれや痛みがどうなっているかどころではありません。
特に脊椎から血を抜くためにドレーンの管が出ていますが、背中の傷口に擦れてむちゃくちゃ痛いです。
手術を受けた感想としては、ワープしたとか、寝て起きた感じとかではなく、仮死状態からふと突然目が覚めた感じ。
意識を失っていても時間は意外と「あっという間」というわけではありませんでした。
覚えている感覚はこんな感じです。
- 名前を呼ばれているうちに意識を失う。
- 真っ暗闇から突然夢をみはじめた。
恐らく、仮死状態から息を吹き返したのかなと思います。
手術後、病室にて 大部屋ではなく移動した個室のベッドに移動
麻酔から目が覚めた気だるさの状態でストレッチャーに乗り、病室に戻りベッドに移されました。
ベッドに移されるとすぐに酸素マスクと自動血圧計、心電図のセンサー、心拍と酸素濃度系、さらに足には血栓防止用の空気圧マッサージのポンプを装着されました。
手術中の麻酔で意識がなかった時にはすでにバルーン(導尿の管)と、手術部からの出血を排液するドレーン管が手術した腰の部分から出ています。
点滴も片方は外したが、もう一方の点滴はついたまま。
全身麻酔が完全に切れるまでの手術後の記憶について
病室のベッドに移されたあたりからの記憶ははっきりとしています。

手術は成功しましたよ。
これが切除したヘルニアです。
大きなヘルニアでしたよ。
と主治医の声。
私の日常生活を苦しめていた奴を病室に持ってきてくれた。
先生が病室にきて手術の成功と術後の具合を聞きに来てくれました。
手術翌日からの予定としては日常生活に戻るために、先ずは座るとことから始めるそうです。
通常の手術で取り除くヘルニアよりも大きかったらしく、「取りがい」があったそうです。
手術後は家族や先生と普通に会話できるが、麻酔のせいで手術後の会話は覚えておらず、次の日には忘れると言われていましたが、術後の意識は意外にもしっかりしていました。
痛みを忘れるためか、看護師さんや家族にペラペラおしゃべりしてしまいました。
手術後の長い夜
全身麻酔の影響で記憶が飛んでしまうということはありませんでした。
むしろ記憶がはっきりしていました。
しかし、記憶がはっきりとしているにもかかわらず体がいうことを聞かずとても辛かったです。
記憶がはっきりとしていて体の自由がきかない状態、そして手術の痛みで寝ることができず、とても長い夜になりました。
ちなみに、いろんな人の闘病ブログを見ても、ほとんどの人が術後当日の夜が一番辛いようですね。
中には「地獄の苦しみだった」と表現している人もいました。
こればかりは経験した人にしかわからないかもしれません。
21時の消灯後、思いのほか早く寝れたと思っていたのですが、目が覚めてふと時計を見ると22時!!
1時間しか経っていません。
腰の手術したところが異様に痛みます。
背中から出ている手術部の出血を排出する管も背中に当たって痛いんです。
お腹周り、尾てい骨も痛みを感じます。
それから15〜30分ほど寝ては目が覚める状況を繰り返しました。
寝たというより気を失った感じだったかもしれません。
0時前に男性看護師さんが血圧と体温を確認しに来てくれました。
お腹と尾てい骨が異様に痛みがすごく気になったので尋ねたところこういうことだそうです。
「椎間板ヘルニアの手術はうつ伏せで行われるが、四つん這いの格好になるように手術した方がヘルニアが突出して見やすいということで、台の上にの載せた格好で行われる。」
「台の上に乗った時に尾てい骨からお腹がちょうど当たったんだと思う」
とのこと。
めっちゃわかりやすい説明で納得しました。
腰と尾てい骨が異様に痛むので男性看護師に痛み止めの座薬を入れてもらったら、痛みは少しおさまりました。
手術前には痛みでできなかった寝返りがほんの少しではあるができるようになっていました。
多分ヘルニアで圧迫されていた神経が解放されて、一気に良くなったような感じです。
同じ体勢がすごく辛かったので自力でできる範囲で寝返りをうつと少しは楽になりました。
仰向けになると管が腰に当たって痛かったです。 もし、これから手術に臨む人にアドバイスするとすれば、術後の夜に眠れずにつらい場合は、あまり辛抱せずに、仮に痛みが少なくても痛み止めを依頼したほうが良いですね。
一度使用すると6~8時間開ける必要があるため、0時に入れてもらったら丁度良いかもしれません。
手術翌日 夜が明ける
午前6時、ついに長くつらい一夜が明けた。
しかし、明るくなっても痛みや身動きの取れない不便さは変わらず、しばらくは辛い思いをしました。
手術翌日の午前9時に酸素マスクと心電図を外してもらい、 血栓予防のためのマッサージポンプも外され幾分か体が楽になりました。
バルーンと血液を排液する管、点滴をはずすのはまだ先となります。
一番つらい夜はこうして明けました。
椎間板ヘルニア入院体験記 手術後2日目〜7日目はこちらから